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健康な歯と歯ぐきをまもるために…。
歯の健康に関するコラム記事を
ご紹介しています。
2025/04/25
歯槽膿漏ってどんな病気?
予防に大切な3つのステップ

歯槽膿漏という病気を耳にしたことはあっても、自分には関係ないと考える人は多いのではないでしょうか。特に、歯のトラブルが比較的少ない20~30代の方であればなおさらです。しかし、歯槽膿漏は決してめずらしい病気ではありません。若い人にとっても身近な疾患であり、注意が必要です。
今回は、知っているようで実は知らない歯槽膿漏について詳しくご紹介します。
歯槽膿漏は歯周病が
最も進行した段階
歯周病にも段階がありますが、歯槽膿漏はそのなかでも症状が進行した重い状態をさします。具体的には、初期段階である歯ぐきの炎症(腫れ・出血など)が悪化したり、ひどい口臭や膿を持ったりするようになります。
歯周病の主な原因は、口腔ケア不足による歯垢(プラーク)などの細菌です。ただし、人それぞれ症状の出方は異なります。年齢や性別、病気に対する抵抗力やストレスの大小などによって、疾患の進行状況や程度が変わってくるためです。症状に個人差はあっても、やはり歯槽膿漏にならないためには歯周病対策の基本である口腔ケアが最も有効な予防策です。
歯槽膿漏を放っておくと
歯槽膿漏は、歯ぐきが重度の炎症を起こして膿を持っている状態をさしますが、放置するとどうなるのでしょうか。重度の炎症が続いた場合、影響は歯ぐきだけにとどまりません。歯を支えている歯槽骨が溶け、歯ぐきは下がり、歯はぐらぐらと不安定な状態になり、やがて軽い負荷がかかっただけでも抜けるようになります。
実際に、下記のデータの通り歯を失う最多の原因は「歯周病」です。その次に多い原因として、「むし歯」「破折」と続きます。このデータからも、いかに歯周病対策を行い歯槽膿漏にまで症状を進行させないことが大事かわかります。

歯を失えば見た目も大きく変化し、歯科受診や義歯を作るなどのお金や時間も費やすことになるでしょう。そうならないためにも、歯周病予防に力を入れ、歯周病になったとしても初期段階で対策をとることが大切です。
これから始める
歯周病予防の3ステップ
歯周病予防には、基本の口腔ケアが最も重要です。これから歯周病予防をスタートさせる方は、以下のステップで対策を進めてみるとよいでしょう。
1. 自分に合ったケア用品の選択
2. 丁寧なオーラルケアの実践
3. 定期的な歯科受診
まずは、自分に合ったケア用品を選択です。口腔ケアは、歯ブラシによるブラッシングだけでは限界があります。歯ブラシでは毛先が届かない歯間や、歯列の関係で磨きにくい場所もあるでしょう。そんな時には、歯間ブラシやフロス・部分磨き用の歯ブラシを使うのがおすすめです。お口の状態によって適したケア用品は異なるため、自身のお口の状態と照らし合わせながら選んでみましょう。また、何となくで選ぶ人も多い歯磨き粉やマウスウォッシュにも多くの種類があります。歯周病予防に特化したものや知覚過敏用、むし歯予防のためにフッ素が高濃度含まれているものなどさまざまです。こちらも、自分の目的に合ったものを意識して選ぶようにしましょう。
これらのケア用品を使用して、できるだけ丁寧な歯磨きを心掛けてください。磨き残しがないように、奥歯や歯の内側、歯と歯ぐきの間などの磨き残しが出やすいところまで丁寧にブラッシングすることが大切です。時間がなくて難しい人は、寝る前の歯磨きだけでも丁寧に行うようにしましょう。
自宅でのケアを見直し定期的に歯科受診をすれば、効果の高い歯周病予防対策となります。3ステップの対策のできるところから始めてみてはいかがでしょうか。